分かりやすく言えば
MC担当医師は救命士にオンライン指示、教育、事後検証などを行っているが
こうした救命士の活動をバックアップしている体制をMCという
以前の当院での事後検証を紹介する
実際の現場はわたしたちが頭で想像している以上に複雑で、数奇である
日没も迫った夕方、高齢の男性が水田の中で倒れているのが発見された
呼吸はあるが意識はないらしい
通報を受けて救急隊出発!
救急隊が到着時には既にまっ暗闇
救急車から降りて数百メートルのところに要救助者がいた
農道はあぜ道になり、更にぬかるんだ細いあぜになった
翌日の現場 |
探しに来ていた家族が男性を抱えていたが、皆どろまみれ
そして男性は既に心肺停止
救急隊も泥だらけになりながら、とりあえずあぜ道に男性を横たえた
しかし胸骨圧迫できる固い地面などなく
AEDのパッドを貼ろうにもすべてが泥だらけ
処置は全くできず、救急車をめざして急いで担架で搬送した
この間約7分
ようやく男性を車内収容し、乾いた布で前胸部を拭き、パッドを貼った
心電図波形は何と心室細動
ショック!
心肺蘇生は延々と続けられたが心拍は再開しなかった
さてあなたが救命士ならどうしたであろうか
泥のなか無理にでもパッドを現場で貼ったのであろうか
恐らく良い答えなどないであろう
こうした現場での活動は困難を極めるということを忘れてはならない